【アニメレビュー】2021年春アニメふりかえり

2021年7月1日

注:このエントリには2021年春アニメのネタバレを含みます。

2021年春アニメ、今期は不作かなと思っていましたが、結構最後まで視聴したタイトルが多かったです。
今期の振り返り、まずは・・

オッドタクシー OddTaxi

観てない方には、えっ、て思われるかもしれませんが、オッドタクシー、これがすごい作品でした。
とにかく最終話で度肝をぬかれました。

この作品最初は、なんか動物キャラで、芸人がCVやって、まあよくあるやつだなと、一話で切った人も多いと思いますが、これを完全無欠にぶっちぎるほどの深いミステリー作品に仕上がっています。
自分も序盤で切ろうと思っていたのですが、ストーリーもじわじわ面白く、次はどうなるの?それってなんだったの?と、気がついたら最後まで視聴していて、そして最後の展開があまりにも衝撃的すぎました。

ぜひ観てない人には観てほしいと思うので、あまり具体的なストーリーまでは書きませんが、視聴者へのトリックが、他作品やアニメや漫画の歴史的に動物キャラの擬人化が当たり前になっている脳のバグを突いた、ある種叙述トリックになると思いますが、この観点で描かれたストーリーには驚かされました。

今期の間違いなくダークホース、なんならアニメ史にも残るレベルかも知れません。

あと、最後やばい終わり方をするのですが、ラジオも放送されており、そこでさらに衝撃的な事実がわかります。視聴後気になったら、ぜひラジオも聞いてみてください。

【#オッドタクシー​​​​​】オーディオドラマ第13.13話「本日貸切」

スーパーカブ

普通自動二輪免許取得一年以内の二人乗りや、ロープによる牽引が道路交通法違反ではないかと話題になった本作ですが、
そもそもフィクションだし、原作では違法であることを認識した上での実行であることも記述されています。
なんだよ、そんな凶悪事件なのかよ?ジョブナイルなんだよ。

最終話で、山梨から鹿児島までスーパーカブでそれほど荷物もなく、しかも二人乗りで旅行しているのも、フィクションというかファンタジー感ありますよね。

しかし、椎ちゃんが自転車で事故ったときに、なんで救急や親ではなく小熊ちゃんに電話をしたのか、動けなくなるほど冷たい水に長時間浸かっていたにもかかわらず、お風呂入っただけでケロッと治ってしまった件とかは、しっくりこない部分がありました。

それでも、基本的に爽快なストーリーは観ていて心地よいものでした。
作画は第一話が格別に良かった印象ですが、最後まで大きく崩れることなく、完走してくれたのは嬉しいですね。

あと、最終話で関門海峡を通過するシーンが描かれているのですが、これがこないだ旅行に行ったときに見た景観で、見覚えがありすぎましたw

ヴィヴィ Vivy -Fluorite Eye’s Song-

最後のシンギュラリティ計画を終え、AIの反抗もなくなる、と悲しくも博物館に残るヴィヴィですが、
AIの反抗はやはり発生します、そしてAIが口ずさむのは、ヴィヴィが作曲した、AI初の曲。
ヴィヴィがAI反抗のトリガーになる展開にはびっくりしました。
これが聞き慣れたEDテーマなので、おどろおどろしいAIの反抗に流れる様には背筋がゾッとしました。
AIが、AIが初めて作った曲で自我に目覚めたって解釈でいいのかな。

最後のAI停止作戦が、ヴィヴィが歌で停止プログラムを送るという展開ですが、ここはちょっと変な感じです。まあヴィヴィに歌わせたかったからなんだと思いますがw、
反抗のトリガーになった曲なので、それが反作用的に働いたって解釈をしています。

そして、AIを破壊するAI、のヴィヴィの言葉は事実となりました。

人類はAI無しで立ち行けるのか、AIの再開はありえるのか、その後の話は語られず、
いつの時代かわらないAIの意識の世界で、ヴィヴィと似たAIをマツモトが起こすシーンで物語は終わります。

と、きれいに終わりましたね。
オリジナルワンクールアニメとしてはよく出来ていたのではないでしょうか。
作画は、極端にいいところと、悪いところが両極端なのはすこしアンバランスさを感じました。

ゴジラS.P<シンギュラポイント>

あんまり特撮とかは観ないので、本作も最初は観ていなかったのですが、強くオススメされて観たのですが、この作品も面白かったですねー。

設定はちゃんとしていると思いますし、なんか難しいことを話していて賢くなった気分になりますが、基本的にはトンデモ話で脳空っぽにして観れるエンタメだと感じています。

ゴジラ作品へのオマージュがしっかりしていて、特にジェットジャガーがよかったですね、変なデザインのレイバーみたいな感じですが、人工知能がのって自律してからは、頼もしくもあり、物語の核にもなります。
最終話で巨大化するのは、原作のオマージュであり、一応アーキタイプにそういった作用でラドンが巨大化したといった描写があるものの、さすがにそれは、って感じではありましたがw

最後のオチは物議を醸しだしていますが、なんかいろいろ伏線とか設定とか無視して、やりやがったな!って感じでしたね。
(つづかない)エンドだったのではないでしょうか。

不滅のあなたへ

全20話のようで、来期に継続です。
第一話があまりに凄すぎたので、その後のストーリーは展開がゆっくりで、やや物足りない感じもありますが、基本的に丁寧で魅力的な世界観には引き込まれっぱなしです。
バトル展開はあんまり求めてなかったんですけど、引き続き楽しんでゆきたいと思います。